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不労所得でマイル旅 ~世界一周したら単身赴任に ~

元バックパッカーが、55ヶ国渡航した経験に基づくマイルの賢い貯め方使い方、お得な航空券、海外旅行のノウハウ等を書き連ねてます。現在、福岡で単身赴任中。

てるみくらぶが繰り返した粉飾決算を考える。計画倒産というのは本当なのか?


あまりのひどさに、「旅ブロガー」として一筆書かずには居られませんでした。

てるみくらぶの財務状況が明らかに

経営破たんした旅行会社「てるみくらぶ」に関して、昨晩以下のようなニュースをネットで見て、

てるみくらぶの資産状況が明らかに、債務超過が半年で50億円以上膨らみ急激な悪化 | トラベルボイス

試算表が示す数字のあまりのひどさに、思わずツイッターで「こ れ は ひ ど い 。」とつぶやいてしまいました。

  1. 昨年9月期の試算表を見る限り、会社としては数年前から「おまえはもう死んでいた」状態であったことが想像に難くなったため
  2. お客様からの入金(試算表でいう”前受金”)を食い物にし続けた節があるため
  3. 会社として終わっていた後もなお借入金が増加しており、銀行等を騙していたことが間違いないため

試算表等から貸借対照表を勝手に想像すると、以下のような状態でしょうか。

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自転車操業とはこのことですね。
本来、自己資金か借入金等自らの与信でレバレッジを効かせて事業を実施するところ、よりによって顧客のお金をリスクにさらしていたわけです。
また、事業構造上、前受金が投資に回っているとは思えません。
ただ、てるみくらぶに限らず、旅行代理店業の財務構造はこのような感じなのかもしれません。
あとでHISを調べてみよう…

それにしても。。
お客様からの入金(前受金)に見合う現預金がすっからかんで、数十億円も一体何に使ったのでしょう。
前受金の状態で残っているということは、見合いの費用が航空会社やホテル・現地旅行代理店等に渡っていない可能性が高いです。
損益計算書がわからないので憶測でしかありませんが、これでは私的流用を疑われても仕方がありません。

また、記者会見での社長説明

> 財務内容が悪化した理由について、「一昨年の春から、新聞広告を打ちはじめたことによって、媒体コスト、経費がかさんだ」

が全くのウソ…とまでは言わないまでも、相当の眉唾だったことも明らかになったわけです。
前受金と借入金の比率から、販管費なんて小さなものではなく、明らかに本業の失敗が主要因です。
仕入と売上について、損益分岐点の設定やリスク許容範囲を相当甘く見積もっていたのだと思います。

てるみくらぶの粉飾決算も明らかに

この状況で金融機関がお金を貸してくれるはずもなく、債務超過額から察するに去年9月よりもずっと前から相当な粉飾決算を繰り返して金融機関他ステークホルダーを欺いていたのだろうと思っていたら、案の定今朝になって「てるみくらぶが粉飾決算」のニュースがネット上(おそらくTVでも)で踊っているわけではありませんか。

経営破綻した旅行会社「てるみくらぶ」(東京)が少なくとも2014年から粉飾決算を繰り返していたことが29日、破産手続き開始申立書で分かった。実際には赤字だったのに、決算書上は黒字に見せかけていた。
 申立書によると、同社は14年9月期から営業損益が大幅な赤字に陥っていたが、売上原価や販管費といった費用を過少計上するなどして決算書上は黒字を確保しているように装っていた。
 また銀行向けや税務署向けなど、提出先によって内容の異なる決算書を複数作成していたことも分かった。(共同)

  1. 前受金の状況から、何らかの思惑により?収益を少なめに計上したのだろう
  2. お金を貸してもらうため銀行にはバラ色の決算、法人税払いたくないから(実際払えなかったのだろうけど)税務署にはギリギリの決算で報告していたのだろう

という予想は、このニュースを見る限り多分当たっているのでしょう。
なぜ収益を少なめに計上したのかが謎ですが、前受金見合いの現預金の行先にカギがあるのだと思います。

  1. 少なくとも5~10年はお化粧してたのだろう

という予想は、外れたのかな。
2014年からでここまでひどくなるのだろうか…と思ってますが、「少なくとも」なのでまだ何かあるかもしれませんね。

あと、補足情報としては

  1. 純資産を4億5千万円のプラスとしていた
  2. 最後の決算となった2016年9月期には、決算書のうえでは1億1000万円の営業黒字となっていますが、実際には15億円以上の赤字に陥っていたとみられる

「計画倒産ではないか」なんてのも噂されてますが、長期間にわたり粉飾決算を繰り返していた状況では、「今期も何とか持ちこたえられる(かも)」と思っていて、 倒産の可能性は意識していたものの、計画的に倒産させることなんてつゆも考えてなかったんじゃないかなあと想像しています。

これも憶測ですが、今期のどこかで金融機関にバレたのでしょうかね?粉飾決算が。
それで貸してくれなくなったため資金ショートを起こし、キャンペーンを張ってまで顧客からの入金を促したけど焼け石に水だったという…

私、怒ってます

家族とは言えども、このような経営をする会社を利用してしまった自分に。
明日は我が身というか、会社として死んでいた状態の時に利用していたことにぞっとしています。

あと、過去に企業決算に何度か携わったことがある身として、てるみくらぶの経理担当者がこのような決算を繰り返しさせられたことの苦しみを思わずにはいられません。
監査役(いるのかわかりませんが)も担当者も経営陣の言うとおりにさせられ、内部統制などどこ吹く風だったのでしょう。

資本金はたった6千万円とのこと。
設立後に増資したのかどうかはわかりませんが、自己資本(自分の財産)をリスクに晒さなかったことが更に印象を悪くしています。

同業他社は積極的に情報開示すべき

割を食う立場として顧客や内定者がクローズアップされていますが、同じくらいかそれ以上に割を食うのは同業他社ではないかと思っています。不信感から、客離れは必至。業績の悪化は免れないでしょう。
ただでさえオワコンになっている旅行代理店業界。
ココを乗り切るには、「自分の会社は安心・安全」であることをアピールしなくてはならないのではないでしょうか。

そのためには、上場会社等でなくても可能な範囲で、顧客へ財務状況を開示することです。

むしろこの状況下において開示しないということは、「ここもヤバいんじゃないか…」と負の印象を持たれかねません。

二の舞を踏まないよう、可及的速やかな対処を求めます。
我々も安心して利用したいので。