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不労所得でマイル旅 ~世界一周したら単身赴任に ~

元バックパッカーが、55ヶ国渡航した経験に基づくマイルの賢い貯め方使い方、お得な航空券、海外旅行のノウハウ等を書き連ねてます。現在、福岡で単身赴任中。

『JET STREAM(ジェット・ストリーム)50th Anniversary 』に思う。あれほど旅愁を誘う音楽番組はなかった!【音楽はJAL派】


JET STREAM ”50th Anniversary”

何気なくネットサーフィンしていたら、「JET STREAM」の文字を目にした。

JET STREAM(ジェット・ストリーム)とは
TOKYO FM系列が平日深夜(0:00~0:55)にイージーリスニングを放送している音楽番組で、JAL(日本航空)がスポンサー。
JALがスポンサーになっているだけに、ナレーションはあたかも機長・フライトアテンダントがごとく、海外の都市の魅力などを紹介していて、旅愁を掻き立てるような番組となっている。

「ジェットストリームか…懐かしい。昔よく聴いていたな~」なんて思っていたら、続きがあった。

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”50th Anniversary”

ええっ?アニバーサリーということは、今も放送している?

50周年特設サイトを覗き「城達也」の名前を見た途端、脳内が一気にタイムスリップ。
福岡に居ながら、心は1,000マイル離れた極寒の地へ飛んで行ったのだった。
時空を超えるとはこのことである。

イージーリスニングとの出会い

ン十年前。
極寒のへき地にいた少年時代の僕の楽しみは、図書館で本を借りてきたり近くの海で釣りをしに行ったり(これは夏だけ)。
洗練された都会での楽しみとは、全く無縁だった。
親が見るテレビを一緒に見ることがあったが、自分の置かれている環境とは全くの別世界で何の共感を得ることもなかったのだ。(我が家ではTVゲームは禁止されていた)

そんな中、何かのきっかけで親戚から渡されたレコードを聴いて、ハンマーで殴られたような衝撃を受けた。

「なんて美しい音楽なんだ!!」と。

それまで音楽と言えば、街角で流れる演歌やアイドル歌謡くらいしか知らず何の興味も惹かれなかった。
音楽の授業でクラシックなどを聴かされたような記憶があるが、同様。

しかし。これらの音楽とは全然違うではないか!
うまく言えないけど、自分にはないと思っていたセンチメンタルな部分が、一気に表に出てくる感じ。

瞬間、「音楽」に関する価値観がガラリと変わったのだった。

その曲とは、ポール・モーリア・グランドオーケストラが演奏する『エーゲ海の真珠』。

イージーリスニングとの出会いである。

JET STREAMとの出会い

それから、片っ端からイージーリスニングを聴きまくる毎日。
それはまるで乾いたスポンジが水を吸収するようだった。
音楽(イージーリスニング)がないと、生きていけない。

一方、レコードやテープを買うにもこづかいをやりくりしなければならないので、新しいオーケストラや曲を聴こうとしても限界がある。

そんな時に知ったのが、「JET STREAM」というFMの放送番組だった。
毎日1時間近くイージーリスニングを流し続けるというので、まさに垂涎モノ。

よっしゃ!!今日から聴こう!とFMの番組表を見たのだけど…

「ダメだ…」

目の前が真っ暗になってしまった。

放送局が「FM北海道(現愛称:AIR-G')」だったからだ。

当時、FM北海道の電波が届くのは札幌を始めとする都会だけ。

我が家があるへき地にはNHK-FMしか届かず、FMと言えば、クラシックを聴くか少年にとっては面白くもない番組を聴くだけなのである。

裏技?で、かろうじて「JET STREAM」を聴けるように

どうやって調べたかは覚えていないけど、「アンテナを思いっきり長くすれば電波を拾える」ことを知った。

そこで僕は、自宅にあったワイヤー状の針金をミニコンボのFMアンテナの先につけ、延長したアンテナ(針金)で部屋中をグルグル巻きにしたのだった。

すると、なんと!へき地にFM北海道の電波が届いたではないか!!

針金で覆われた僕の部屋を見て親は気が触れたのかと思ったのかもしれない。

が、目的を果たせたことで大満足。これで毎日0時からはジェットストリームの時間になるぞ!と。
それでも結構ノイズが残っていて、その場はいいけど録音したら聞けたものではなかったのだが…

番組中のイージーリスニングもそうだが、毎日必ず流れる

  1. オープニングの『ミスターロンリー』
  2. エンディングの『夢幻飛行
  3. そして、城達也氏のナレーション

は、鉄壁の三連コンボだった。

そして思春期まっただ中となり、曲から得られるインプレッションも深くなっていくのだった。

都会へ(対へき地)

高校進学のため、都会へ出ることになった。
都会と言ってもあくまでもへき地と比べて…で、一般的には単なる地方都市。

そんなエセ都会でも出てきて最初に嬉しかったのは、アンテナを無理やり延ばさなくても「ジェット・ストリーム」をノイズなしで聴けることだった。

一方。

街にはファストフード店やゲームセンター、ボーリング場やカラオケBOXがあったり、余暇の選択肢が一変。
多分に漏れず高校生らしい遊びにハマって行くことになり、趣味における「音楽」の位置づけもへき地時代とは変わっていく。
そして、都会にはモノがあふれていた。(対へき地)

CDを売っている店が複数あり、古本屋へ行けば中古のCDも置いてある。
そんな恵まれた環境に気を良くし、CDを買いあさるようになったのだ。

思い切って「ジェットストリーム CD10枚組SET」など、大人買いすらした(大人になってないけど)。

せっかくクリアに聴けるようになったにもかかわらず、環境の変化により「ジェット・ストリーム」を毎日ずっと聴くようなことは無くなっていた。

ただ、それでも

  1. エンディングの『夢幻飛行

だけは一日のシメとして欠かすことができず、0:50くらいになるとおもむろにラジオを付けて『夢幻飛行』だけを聴いていたのだった。

JET STREAMと海外への憧憬

先ほど触れた「ジェットストリーム CD10枚組SET」だが、装丁を見てほしい。

そこには世界各地の美しい風景が10枚分収められているではないか!

へき地に居たときは田舎の都会がすべてだったのだが、田舎の都会にいると視野が広くなるのか、ほんの少しだけ海外に興味を持つようになってくるのである。

今までは耳で曲を感じるだけだったのがこうやって視覚で曲を感じるようになると、なぜだか印象も変わってくる。
より具体的・立体的になるというか。

そして、CDには、それぞれオリジナルのナレーションが入っていた。

今でも強烈に覚えているのは、ミコノス島に関するナレーション。
あれほど旅愁をそそる語り口は未だに聴いたことがない。

「ミッコノース、ミッコノース」
と桟橋で、船頭さんの娘が可愛い声をはり上げている。
夕暮のデロス島で
お客さんはもう、渡し船に乗って
ミコノスヘ戻る時刻だというのだ。
乗りはぐれたら、この無人島に一人取り残されて
ユリシーズの夢を見ることになるだろう。
廃墟の床を飾る、獅子のモザイクの上で
月明かりに照らされながら
この島の主であるトカゲの群に食われて
命果てるかもしれない。
それもいいではないか、と
英雄気取りのお客さん達が
三々五々船着場に集まってくる。
娘さんの呼び声が長く尾を引く先の
ミコノス島の白壁の町に
もう一つ、思い残すこともあるというので…。

なんと、あのナレーションがそのまま残っているとは!!

ジェットストリーム 詩:堀内茂男 ナレーション:城達也 3

ダウンロードして聴いたら、あまりの懐かしさに……


かくして、

  1. エーゲ海の真珠
  2. 「ミッコノース」

とかの地に憧憬を抱き、いつしか

エーゲ海の船に乗ってミコノス島へ行くこと

を決意したのだった。

第二部へ続く…かな?

悲願達成

ギリシャのピレウスから船に乗り、エーゲ海を渡ってミコノス島へ行くことができた。
あれから10年以上経ったが、初ヨーロッパ旅行の目的地をギリシャにしたことで、当時の決意の強さがわかっていただけるのだろうと思う。

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写真は、まさにエーゲ海からミコノス島へ上陸せんとするところ。
鳥肌が立ったこの光景を、一生忘れることはないだろう……

なお、ナレーションの舞台はミコノスではなくてデロス島の風景だったのはご愛嬌。
確かに、よく聴くとデロス島からミコノスへ戻る船だから「ミッコノース」と叫んでいたのだ。
デロス島へはまだ行ったことがない。
行かなくてはならない地がまた増えてうれしいやら悲しいやら。

JET STREAM×イージーリスニングのススメ

僕にとっての海外旅行の原点の一つは、イージーリスニング。
ミコノスの他にも、イージーリスニングの曲をテーマにした旅行を何度かしていたりする。

今回の夏休みで中東・欧州方面へ行って世界一周の残り区間を消化する予定だが、久しぶりに「イージーリスニングをきっかけに、少年時代からずっと行きたいと考えていた場所」へ行くことも検討している。

世間的には「イージーリスニング」はオワコンで、若い世代の方などはそのジャンル名すら知らないかもしれない。
なので、この記事が読者の方の共感を得られるとは思っていないが、飛行機旅行好きなら一度「JET STREAM」を聴いてもらいたいなあと思い、若かりし頃のエピソードを入れつつ、つらつら書いてみた次第。

これで旅愁を誘われたなら、僕としてもこれ以上うれしいことはない。

城達也氏のナレーションを聴くことはもう叶わないが、現機長(ナレーション)は『深夜特急』の大沢たかお氏だという。
これを知って、「なんというハマり役だ!」と思った。

今や、受信設備やアンテナがなくても、スマホのアプリで気軽にFMラジオが聴ける時代らしい。
まだ確認していないが、針金をグルグル巻きにしていたころとは隔世の感がある。

便利な時代に感謝しつつ、僕も今夜はン十年ぶりにJET STREAMを聴いてみようと思う。